8歳の黒人少女が警察に通報された?

(写真はイメージです)

2018年6月、アメリカのサンフランシスコで、自宅前でボトル入りのミネラルウォーターを売っていた8歳の黒人少女が近隣に住む白人女性に通報される、ということが起きました。

日本ではなじみがないですが、アメリカでは子供が家の前でレモネードやミネラルウォーターなどを売ることは伝統で、教育的にも推奨されています。

白人女性は、8歳の女の子のミネラルウォーターを売る大きな声が気になり通報。しかしその通報している時の姿を、8歳の女の子の母親が録画しネットでアップしたことで、白人女性に非難が集中しました。

この件では幸い、逮捕者などは出ませんでした。8歳の女の子が白人であっても隣人の白人女性は通報したでしょうか。

150年ほど前に奴隷制度は廃止されたが・・・

メリーランド州での奴隷市場

昔、アメリカには黒人奴隷制度がありました。

1619年に20人のアフリカ人が連行されたことから始まり、1865年に南北戦争が終結するまで続きました。この250年もの間、アフリカから50万人もの人が奴隷としてアメリカに連れてこられたと言われています。

彼らは男女関係なく農場に売られ、そこで死ぬまで奴隷として働かされました。奴隷同士で結婚し生まれた子供も奴隷となり、一生抜け出せない恐ろしい制度です。

南北戦争が終結した1865年に、奴隷制度は廃止されました。しかしここから黒人に対する人種差別が始まります。

黒人は法的に自由となったにも関わらず、白人至上主義団体から虐待を受けました。またアメリカの南部の一部では人種差別法が制定され、それはバスの座席は白人優先、黒人は白人と同じ学校に通えない、また白人と黒人の結婚も禁止といった内容で、違反すると処罰されました。

法的に人種差別がなくなったのは、たった55年前!

奴隷制度は廃止後も、このように黒人への差別が続きました。アメリカで法的に人種差別がなくなったのは1964年、公民権法が制定されたことによります。つまり奴隷制度の廃止から、公民権法の制定までの約100年間は、黒人への差別や迫害が続いたことになります。

公民権法の制定から、まだ55年しかたっていません。つまり健在の高齢者の若い頃は、まだ人種差別が平然と行われていた時代ということです。

最初に紹介した、8歳の少女が警察に通報されたというニュース。少女が黒人で、通報した女性が白人だったことが大きく取りざたされています。55年前まで行われていた黒人への差別がアメリカの人々の心に根強く残っていることが原因でしょう。

差別はアメリカの黒人問題だけではありません。遠い話と考えず、友人関係など、自分の今の状況に置き換えて差別や偏見について考えてみてはいかがでしょうか。

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