保険ってどうやってできるんだろう?

文責:ファイナンシャルプランナー 矢野灯


キーワード:生命保険

大勢の加入者があらかじめ公平に保険料を払いあって、「もしも」のことが現実に起きたときにお金をもらえる仕組み。亡くなったり、重い障害状態になったりしたとき、または満期まで生存したとき等に生命保険会社から保険金が支払われる。

平均寿命?平均余命?

驚いたときに「寿命が縮んだ!」と言うなど、普段の生活で「寿命」という言葉は時々使われているかと思います。この「寿命」というものはどうやって決められるものなのでしょうか?

人の寿命についてのデータを発表している団体に、公益社団法人日本アクチュアリー会という法人があります。アクチュアリーとは、将来のリスク*について分析したり評価したりすることを専門とする職業のことです。

*リスク:「もしも」の危険性。

この法人が生命保険に入っている人の死亡統計をもとに作成し、発表しているデータが「標準生命表(ひょうじゅんせいめいひょう)」というものです。生命の表、というおおげさな感じのする名前ですが、この表には男女別に、0歳から100歳すぎまでの各年齢の人が1年以内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるかの予想が書かれています。

ここに書かれている「今の年齢から平均してあと何年生きられるか」の年数のことを「平均余命(へいきんよめい)」といいます。この表で自分の年齢の行を確認すると、自分の平均余命、つまり、これから何年生きられるかの平均を確認することができます。

また、0歳の時点での平均余命が「平均寿命(へいきんじゅみょう)」とされています。これが、日本人の平均寿命、などと言われているものです。2018年調査では、女性が86.56歳、男性が80.77歳という結果が出ています。

 

保険の値段が変わる!

このように平均寿命や死亡率などをまとめた標準生命表は、保険会社が生命保険の保険料を決定するときに使われています。

今までは2007年に発表された標準生命表が使われていましたが、高齢化によりだんだんと死亡率が下がり寿命が延びてきていることもあり、2018年4月に11年ぶりに改定されることになりました。

 

生命保険の保険料というのは、①保険会社がどれだけ利益を出せるか②保険に入っている人の死亡率③保険会社の事業にかかる費用、の3つの要素で決定されています。

保険会社が儲かっていると保険料が少なくても保険金を支払うことができるので、①の利益が高いと当然保険料は安くなります。③については、事業にかかる費用が多いと保険会社の出費が多くなるため、保険料は高くなってしまいます。今回は、この中の②の死亡率が低くなった、つまり、死亡保険金を払わなければならない割合が減ることになったため、標準生命表が改定される2018年4月からは、生命保険料の保険料が値下がりするといわれています。

 

まだまだ生命保険といわれてもイメージが沸かないかと思いますが、この機会に、自分はあとどれだけ生きていくのか「平均余命」も意識して将来のことを考えてみてはいかがでしょうか?


参考:公益財団法人生命保険文化センター「生命保険ってなに?」

http://www.jili.or.jp/knows_learns/basic/whatis.html

公益社団法人日本アクチュアリー会「標準生命表」http://www.actuaries.jp/lib/standard-life-table/

イラスト:いらすとや様

akari_yano 登録者

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