今回のウィメンズマーチは東京でした。しかしウィメンズマーチは東京だけではなく、地方都市やせめて主要都市でだけでも開催されて欲しい、たくさんの人に行動して欲しいと願う人もいます。
参加した方全てを数えることはできませんでしたが、お子さんから年長の方まで幅広い世代がいました。女性の権利等を訴えるこのマーチは女性ばかりが参加者ではありません。男性も1割ほど、LGBT-Q+の方もいました。また外国人の方も2割ほどいらっしゃいました。
#WeToo で当たり前のレベルを底上げしたい!
世の中が変わるためには何をすればいいのでしょうか。 声を上げたいと思った人は、女性の意見が通りづらいことがある、と言っていました。
女性だからという理由で自動的に家事を任せられる。女性というだけで常に性的な視線を浴び、性的嫌がらせを受ける。男性なら当たり前にできること、無いことが女性という理由で不当に扱われる。 そういった社会を根本から無くすためにも、それぞれが声を上げ、周りが積極的に支持をする。それが世界で女性の権利を訴えるムーブメントにつながっているのです。
アメリカの芸能界で性的嫌がらせを受けた女性たちが立ち上がったことから始まった#MeToo 運動は、世界的に広まり社会的な不当さを訴える#WeToo 運動へとつながりました。#WeToo運動とは「私達も嫌な思いをした」、「嫌な思いをした人を支えたい・減らしたい」を発信していく運動。
少しでも多くの人が不当な思いをしなくて済むように、ここから社会が変わらなくてはなりません。 もっと多くの人が自分の意思を自由に表現できる世の中になって欲しいとの思いがフェミニズム運動に含まれているのです。そのためにはSNS上での発信だけでなく、マーチのような目に見える運動が必要だと考える人もいました。
本来どんな想いを持つのも、どんな運動に参加するかも自由です。発言をしたからといって叩かれる社会も変わらなくてはならないのです。
「無関係な人なんていません」
会社員の女性。
仕事をしていて、男性と同じ発言でも自分の意見が通りづらい、と感じるそうです。インターネットで繋がる様々な人に意見を聞くと、自分だけではなく世の中みんなの問題だと気づいたそうです。
今は何も意識していなかったり関係ないと思っている人でも、実は身の回りに問題はある、社会で生きる以上全て繋がってくる、そう考えています。仕事があるので活動はあまり多くできませんが、女性にまつわる活動をする団体などに寄附をしているそうです。
「日常の中で違和感を得ないことがない」
2人で参加した方々。1人は去年のWMTにも参加したそうです。海外の反トランプのウィメンズマーチに衝撃を受け、今年も参加することにしました。もう1人の方は、普段は活動に参加することはありませんが、レインボー(プライド)パレードに参加するようになり、台北にまで行くようになったそうです。
社会に出ると気になることはたくさん出てきたそうです。「就職できなかったら結婚すればいい」という発言、年上の男性はすぐタメ口で話してきて馴れ馴れしい。そういったことはもしかしたら女性が下に見られていることの一つなんではないか、と思い始めたそうです。
「女だから、が常に身近に」
以前働いていた職場で妊娠した時、「次の契約は無い」と言われたそうです。それはおかしい、と団体交渉で立ち上がり、撤回をさせることに成功しました。
性暴力でもひどい話が続いている、日本はタテマエとしてでも平気で政治家が差別的発言をする。そんなひどい話があってはならないはず、女だからって差別されていいはずがない、と語りました。
「フェミニズムをただの流行で終わらせない」
雇用機会均等法の第一世代だと語る女性。法律が制定されたことでこれからは変わっていくんだろう、と皆がワクワクしたそうです。
しかし、彼女が感じたのは変わらない会社、変わらない社会。企業への罰則は無く採用も男は総合職、女は一般職といったコース別の採用。かなりのスーパーウーマンでなければ働けなかったと言います。
娘さんはSNS世代。フェミニズム運動を知っても情報が良いものも悪いものも溢れすぎていてシャットアウトしている。
フェミニズムは一時の盛り上がりではなくて、いつかは自分にも巡ってくる話。自分の将来のためにもしっかりと声を上げてほしい、と語りました。