映画『モキシー ~私たちのムーブメント~』 連帯するとは

人々が団結して何かを主張して、社会を動かす。ニュースなどで見かける、そんなムーブメントはどうやったら起こせるのでしょうか?

映画『モキシー ~私たちのムーブメント~』は、おとなしい性格のヒロイン、ヴィヴィアンが友人たちと団結して学校を良い方向へ変えていく様が描かれた物語です。

控え目女子が、学校を変えていく物語

主人公、ヴィヴィアン

ヴィヴィアンは控えめな高校生。特に夢中になっているものもなければ、情熱を注ぐものもありません。親友は幼馴染のクラウディア。彼女もまた、目立つことが苦手な大人しい女の子です。

学校では、男子が勝手に女子のランキング作ろうとして話題になっていました。女子を軽視する勝手な行動に、ヴィヴィアンはうんざりしていました。

新学期、クラスにルーシーという転入生がやって来ます。転入早々、ルーシーは学校を牛耳るアメフト部のキャプテン・ミッチェルに反抗し、目を付けられます。ルーシーはミッチェルの言動を校長先生に相談しますが、何もしてくれません。それでもルーシーは自分の信念を貫き通そうとします。

そんなルーシーの姿勢に感銘を受けたヴィヴィアン。家に帰ってルーシーの話をしているうちに、母親が学生時代にフェミニストとして活発に活動していたことを知ります。ミッチェルを中心とした男子たちの横暴に黙っていられない、とヴィヴィアンはフェミニズムな冊子「モキシ―」を作成し、女子トイレに置いておきます。この冊子が人気を博し、やがて学校全体を巻き込む一大ムーブメントへと発展していくのですが……。

連帯は、必ずしないといけないもの?

本作は学生たちの連帯を一つのテーマとしています。中でも、クラウディアの物語が描かれていることは、非常に重要です。ヴィヴィアンが改革のムーブメントを突き進む中、彼女はなかなかそこに加わることができません。このことでヴィヴィアンとの心の距離ができてしまいます。

しかし、連帯の意志を示せないことは、悪いことなのでしょうか?連帯は、強制されるものではありません。本人に選択する権利があり、その選択は自由でないといけません。

また、連帯の意思が示せていないからと言って、必ずしも賛同していないわけでもありません。もしかしたら、本当は賛同したいのにその人には何か事情があって、それを表には出せないだけかもしれません。

社会を良い方向へ変える何かに賛同しないことは、罪ではありません。強制される必要もありませんし、強制してはいけません。それでも、自分が賛同したいと思ったならば、その気持ちを大切にしましょう。その思いはきっと、社会を良い方向に導いてくれるはずです。

参考ページ

モキシー ~私たちのムーブメント~ (1時間51分)https://www.netflix.com/title/81078393

男性社会に立ち向かう!映画『モキシー ~私たちのムーブメント~』が教えてくれたこと (cosmopolitan.com)

わきまえない女たちの抗議に悲鳴を聞けNetflix映画『モキシー 〜私たちのムーブメント〜』:telling,(テリング) (asahi.com)

黒木りりあ 登録者

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