2024年も女性監督の映画を観よう!

女性監督は増えたのか?

2018年、KnotitiA.comでは、ハリウッドにおける女性監督の少なさについてお伝えしました。あれから5年以上が経ったわけですが、状況はどうなったと思いますか?

5年もあれば良い方向に変わった、と思いたいですよね?しかし、現実はそう簡単ではありません。状況は悪くなったわけではありませんが、良くなったわけでもありません。つまり、ほとんど変化がありませんでした。

女性は映画を監督できない?

まず、どれだけの女性が映画監督として活躍していると思いますか?まずは、映画の代名詞のようにも使われる「ハリウッド」があるアメリカの数字を見てみましょう。

2022年に公開された映画の中で興行収入が高かった上位100本の映画に関する統計データがあります。これによると、女性監督の人数は10人、全体の8.8%しかいないといいます。(10%とならないのは、1つの作品を複数人で監督する場合があるからです。)

今度は、日本の場合を見てみましょう。2022年に公開された日本映画全体の内、監督は全部で613人いました。そのうちの女性監督は68人で全体の11%にあたります。更に、興行収入が10億円を超えた日本映画作品での女性監督の人数は0人でした。

女性監督にも活躍の場を

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世の中には女性監督が少ない理由として、「女性が監督に向いていないから」などと言う人がいます。

しかし、数字を見てみてください。アメリカでも日本でも共に約10%と、女性監督の人数がそもそもとても少ないのです。これだけ人数が少ない中で向いている、向いていないが本当に分かるのでしょうか?それに、性別だけでその仕事に向いているかどうかが分かるのでしょうか?

それを証明するために必要なのは、数字とチャンスです。

まずは女性監督にチャンスの場を与えることが大切です。そうすることで、女性監督の数や女性が監督する映画の数が増えます。その数が十分に集まればようやく、女性が監督に向いているのかどうか、性別だけでその仕事が向いているのかどうか、考え始めることができる状況になります。

女性監督の作品を見よう

Photo by Siri louis on Unsplash

それでは、どうやって女性監督の数字とチャンスを増やせばいいのでしょうか。私たちにできるのは、とにかく女性監督の作品を見ることです。女性が監督する映画を観ることで、数字とチャンスを増やすことができます。

KnotitiA.comでは、今まで複数の女性監督作品を紹介してきました。今回は、5作品の記事をまとめます。是非参考にしてみてください。

映画紹介

『モキシ―~私たちのムーブメント~』(原題:Moxie)日本配信:2021年 

監督:エイミー・ポーラー

主演:ハドリー・ロビンソン

原作:ジェニファー・マチュー 『モキシ―』

『スウィート17モンスター』(原題:The Edge of Seventeen)日本公開:2017年 

監督:ケリー・フレモン・クレイグ

主演:ヘイリー・スタインフェルド

『ミス・アメリカーナ』(原題:Miss Americana)日本配信:2021年 

監督:ラナ・ウィルソン

主演:テイラー・スウィフト

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(原題:Little Women)日本公開:2020年 

監督:グレタ・ガーウィグ

主演:シアーシャ・ローナン

原作:ルイーザ・メイ・オルコット 『若草物語』

『クルーレス』(原題:Clueless)日本公開:1995年 

監督:エイミー・ヘッカーリング

主演:アリシア・シルヴァーストーン

原作:ジェイン・オースティン 『エマ』

参考文献

JFP調査資料「日本映画業界の制作現場におけるジェンダー調査2023冬〜実写邦画・アニメ映画編〜

USC Annenberg 大学院 “Inequality in 1,600 Popular Films: Examining Portrayals of Gender, Race/Ethnicity, LGBTQ+ & Disability from 2007 to 2022″ (英語)

黒木りりあ 登録者

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