【ウィメンズマーチ東京2018】を取材しました!

撮影:KnotitiA.com

3月8日は「国際女性デー」でした。世界各地で女性の権利や被害、様々な声を上げる人が立ち上がり、行進やデモで声をあげました。

そこでKnotitiA.comでは東京の渋谷駅周辺で行われた「ウィメンズマーチ東京2018」(以下WMT2018)の取材を行いました。

WMT2018の辿ったルートは以下の通り。国際連合大学に集合し、表参道・原宿・渋谷を通りスタート地点に戻ります。

Gが国際連合大学。

主催者発表での参加人数は延べ750人、KnotitiA.com調べでは約400人でした。(渋谷駅付近で計測)「延べ」というのは出たり入ったりした全ての人数を指します。地図を見ると分かる通り、今回のルートは駅を幾つか経由していたので、その際に増えることがあったようです。実際に参加者の中には「仕事帰りに参加した」という方もいました。

 

大学生からみたWMT2018

今回の取材に際して大学生お二人に協力して頂きました。一橋大学社会学部佐藤文香ゼミ4年の、照井さんと山本さんです。ゼミでフェミニズムを研究した彼らには、彼らなりの視点から何かが見えたようです。

■照井さん

「年長の参加者から聞いた言葉が耳から離れない。『自分は関係ないと思っていても、社会はつながっている。棚上げにしたことは、ツケとなって戻ってくる』。雨のなか声をあげる僕らに歩道から浴びせられる視線は、冷たい。でも、僕らが声をあげなければ、異議を唱えなければ、そのツケを支払わされるのは、僕らだ。そうだとしても、この社会でジェンダーについて考え続けることは難しい。ジェンダーについて話すだけで、『君はイクメンになるんでしょう?』、『なんでフェミニストって、あんなに怒ってるの?』と挑まれ、心細く感じることが多いからだ。今日のマーチでは、声をあげる仲間たちがこんなにも沢山いるのだと知り、心強く感じた。これからも、頑張ろう。」

■山本さん

「思い思いの人々が「声を上げる」、という考えの元に集ったマーチだった。マーチ参加者の方からお話を聞いて、実際に集まること・声を上げることに大きな意味があるのだと再認させられた。こういった活動が問題を意識していない・気づいていない・感じている、そんな人同士がつながり会うことにつながっていく。現状では「不可視化」されている問題や思いを「可視化」させることに大きな意味があるのだと感じさせられた。」  

 

ウィメンズマーチは若い人だけのものではない

トランプ大統領の発言を元に作られたpussyの帽子。フェミニズム運動のシンボルの1つに。

世界を見るとフェミニズム運動は大きなムーブメントになっています。アメリカのトランプ大統領による女性を侮辱する数々の発言をきっかけとし、反トランプを含んだ動きもあります。

老若男女、とてもたくさんの人が参加するようになりました。今回のWMT2018では課題があることがわかりました。当日は雨、渋谷周辺は坂道で人通りも多い地域です。このため脚力の弱い人は参加しにくい構造があったのではないかと感じました。

参加者の意見でも「障害のある人が参加しにくい」「年寄りには歩くスピードについていけない」等の意見がありました。実際にデモを見ていると、先頭には比較的若い人が多く、最後尾は年長者が多く感じました。20代の筆者も前の人との開きが大きくなってしまい、小走りで差を詰める事が度々ありました。

マーチではコールと呼ばれる呼びかけを皆で声に出します。

WMT2018では参加者にチラシが配られ、それにそってコールを行いました。「賃金安くてマジでヤバイ」「長時間労働マジでヤバイ」「暴力受けた、マジでヤバイ」「セクハラ・パワハラマジでヤバイ」「保育園落ちてマジでつらい」「居場所がなくてマジでつらい」「差別されたらマジでつらい」「女が生きるのマジでつらい」等と叫ばれました。

渋谷や原宿を通るという土地柄からか、若い人に伝わりやすいようなコールだと感じました。しかし年長者の方には少し若者向けすぎるのでは無いかと感じる人もいたようです。いま活躍する世代にとっては未来が変わってほしいという願いが込められ、年長者には今、この瞬間から変わって欲しいと願う人等、参加者には様々な人が参加するのです。


筆者の思いとしては、特に日本のメディアでの積極的な発信が行われるようになって欲しいと願っています。

スタッフ調べでは、NHKでの「国際女性デーの日、世界各地でウィメンズマーチが行われた」というニュースに東京のウィメンズマーチは取り上げられませんでした。大手3紙を見ると朝日新聞は2017年のマーチ記事のみ、読売新聞・毎日新聞は記事がありませんでした。(各社ホームページから検索)

現場に複数人いたカメラマンは何だったのかと複雑な気持ちを抱きました。

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文中の写真は全てKnotitiA.comが撮影したものです。

ウィメンズマーチ様に取材申請をし、マーチに同行して取材を行いました。

取材対象者には口頭で取材の旨を伝え、許可を頂いた方のみ掲載しています。

樋口夏穂 登録者

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