子育てサポート企業の証?「くるみんマーク」ってなんだろう

厚生労働省ホームページより

文責:ファイナンシャルプランナー 矢野灯


キーワード:くるみんマーク

子育てしながら働きやすい、「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受けた会社に与えられるマーク。


日本では今、急激な少子化が進んでいます。そこで、子どもたちが健全に育つことを支援するための法律として、「次世代育成支援対策推進法(じせだいいくせいしえんたいさくすいしんほう)」がつくられました。

この法律では、従業員が101人以上いる会社は「一般事業主 行動計画(いっぱんじぎょうぬし こうどうけいかく)」という、会社で働く人の仕事と子育てに関する計画を立てなければならない、と決められています。

この計画をきちんと守り、子育てをしながら働きやすい会社だと認められると、「子育てサポート企業」であると認定され、その会社に「くるみんマーク」が与えられます。そして、その中でもさらに優良な会社であると認められると、「プラチナくるみんマーク」が与えられることになっています。

プラチナくるみんマークに認定されている会社は、現在約190社です(2018年2月現在)。

CMなどでもよく名前を聞くような有名な会社では、ソフトバンク株式会社、日産自動車株式会社、イオン株式会社などがプラチナくるみんマークに認定されています。

 

厚生労働省ホームページより

会社がくるみんマークを与えてもらうには、具体的には、どんな計画を立てて取り組まなければならないのでしょうか。

代表的なものは育児休業に関することです。育児休業とは、「育児休業法」という法律で定められた、子供が1歳に達するまでは仕事を休業することができるという制度です。この育児休業の制度について従業員に知らせること、育児休業が終わった後に復帰しやすくすること、など取り組むべきことはいろいろあります。その中でも、育児休業を取る男性の割合を増やすことが特に注目されています。育児休業は男性でも取ることができるのですが、実際に育児休業を取った男性の割合は2016年度の厚労省の調査では3.16%と、かなり低くなっています。男女での働きやすさについての差の解消のためにも、この割合を増やすことが国全体での課題とされているのです。

育児休業以外では、小さい子どものいる人には夕方までの短時間の勤務を認める、有給休暇の取得率を上げる、子どもの看病のための休暇を取りやすくする、などの取り組みが求められています。

 

とくに結婚・出産しても仕事を続けていきたいと考える女性は、就職する会社を選ぶ時のポイントの一つとして、くるみんマークのある会社か以外にも、女性が活躍できる制度がととのっている印である、「えるぼしマーク」がある会社かどうかもあわせて参考にして、チェックしてみるのもいいでしょう。くるみんマークには、このマークをいつ取得したか、年号も書かれているので、子育てしながら働きやすい会社かどうかの判断に役立つのではないでしょうか。

 


参考:

「くるみんマーク・プラチナくるみんマークについて」

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/kurumin/

akari_yano 登録者

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