この日は新潟県胎内市の開志国際高校にてのShapeを取材しました。男子サッカー部を対象に全5回にわたって行われるプログラムの3回目でした。
参加したShape the Dream のメンバーは中島武海(なかじまたくみ)さんと熊谷明奈(くまがいはるな)さん。また同じくスポーツに関連したコーチングメソッドを考えるNPO法人スポーツコーチング・イニシアチブの中村怜生(なかむられい)さんも参加しました。
Shapeスタート!
14:30。黒々と日焼けした男子サッカー部員が続々と図書室に集まりました。
「チームに必要なリーダーシップ」、「チームのために自分ができること」の2項目に渡って考えることが発表されました。
まずはアイスブレイク。夏休みに一番楽しかったことを書き出し読み上げる、という作業が行われました。
次はペン探し。マスキングテープで囲ったエリアに目をつぶって入り、熊谷さんがおいたペンを探します。ペンの場所に気づいたら無言で枠から出る。初め2回が床だったせいか、床をぐるぐると探した3回目。なんとペンは熊谷さんの耳においてあり、生徒たちには笑みがこぼれました。
固定概念や思い込みというものがはっきりわかる作業と感じました。
リーダー=組織を引っ張る人、ではない!
中村さんが強調したのは、リーダーであるということは必ずしも先頭に立ち、組織を引っ張る人ではないということ。
どういうことなのか。
互いにチームが向上するための問題点を指摘し、ともに解決に導くことのできる人こそがリーダーといいます。
問題を解決するためにまず必要なプロセス。それは今何がチーム内で問題なのかを洗い出すこと。
それがよく分かるプログラムが次に控えていました。
マシュマロチャレンジゲーム!
海外発のこのマシュマロ・チャレンジゲーム。検索すると、条件は違うものの、多くの人が挑戦しています。パスタの乾麺とマシュマロを組み合わせ高さを競うグループワークです。これはとてもシンプルに見えて、難しい課題となりました。
用意するものは:
マシュマロ1つ、パスタ20本、マスキングテープ、紐90cm、そしてハサミが1つ。
またルールとして、*折れてしまったパスタは交換できる、*マシュマロは切ったりせず頂点に置かなくてはならない、と言われました。
作戦時間を含めた制限時間は20分です。さて、生徒はどのような動きをするのでしょうか。
結果は。。。A班が68cmで優勝!
全8班のうち、記録なしが2班。どこに大きな差が現れたのでしょうか。
それは【トライアンドエラー】が大きく関わっています。
開始直後。記録を出したチームは序盤から作戦を立てる前に試作を初めていました。皆が立ち上がり、作りながら皆が意見を出し合っていたのです。次第に役割分担もされるようになりました。
つまり、成功していたチームでは自然発生型リーダーシップが行われていたのです。
一方記録が出なかったチームは序盤から座ったまま。作戦を立てるにもなかなか意見が出ません。次第に時間が迫ってきたのをみて、立ち上がり制作を始め、見かねた監督も参戦。しかし時間内に自立させることができず記録なしになりました。
中島さんは監督が助けに入ってしまったことも、課題の一つだといいます。本来ならばチームは選手自身が奮起して結果を出すもの。本来監督やコーチはあまり手を差し伸べすぎてもいけないそうです。プログラムの運営としても学ぶ所があったようです。
結果につながった!
開志国際高校でShapeプログラムが終わったのは昨年10月。プログラムはチームの成績につながったのでしょうか。
答えはYES!!
Shapeプログラム後に行われた秋季下越地区サッカー大会で、見事準優勝!第一戦では7−0の快挙!
決勝戦では1−3と惜しい結果になりましたが、Shapeプログラムの効果はあったのではないでしょうか。
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NPO法人スポーツコーチングイニシアチブ HP